【医師監修】女性の薄毛「FAGA」「FPHL」とは?原因や治療法を解説します

2021-10-11

女性の薄毛に対する関心が高まる近年、「FAGA」、「FPHL」という言葉を聞いた覚えがあるという方も多いのではないでしょうか。しかし、アルファベットの略称だけ知っていても正確な意味や違いを理解するのはなかなか難しいことです。

そこで今回はそれらが正確にどんな意味なのか、また紛らわしい両者の違いまで医師監修のもとで詳しく解説していきます。薄毛に対して正しい知識を身につけることで、予防・治療に役立てましょう。

女性の薄毛「FAGA」「FPHL」ってなに?

FAGA及びFPHL の正式名称

FAGAとは「Female Androgenetic Alopecia」の略称です。Androgenetic Alopecia、つまり「AGA(男性型脱毛症)」の語頭に女性を意味するFemaleを付け加えた名称で「女性男性型脱毛症」を意味します。

一方でFPHLは「female pattern hair loss」の略称で、「女性型脱毛症」を意味する言葉です。

どちらも女性の薄毛に関する名称ではありますが、両者にはそれぞれ違いがあります。

FAGA及びFPHL の違いとは?

まず結論から述べると、FAGAは「男性ホルモンを原因とする女性の薄毛」であり、FPHLは「女性の薄毛全般」であるという違いがあります。

もともと女性の薄毛はAGAと同様に男性ホルモン、「ジヒドロテストステロン(DHT)」によって髪の生え変わりサイクルが乱れることで発症すると考えられていました。

そのため、女性の薄毛全般を指す言葉としてFAGAが用いられていたのですが、近年の研究により女性の薄毛は必ずしもAGAと同様ではないことが判明してきたのです。

したがって様々な症状や原因を持つ女性の薄毛を表すための新しい概念が必要になりました、それがFPHLです。つまりFPHLはFAGAを含んだ女性の脱毛症を示す「総称」だと言えます。

ただし、従来のようにFAGAを女性の薄毛全般の意味で使っているケースもあるため注意が必要です。

 

FAGAの症状について

一般的な症状

あくまで一般例になりますが、FAGAの特徴として頭部全体の毛髪が薄くなることが挙げられます。これは頭頂部や前頭部から部分的に進行していくAGAとは対照的です。

次に具体的な症状の症状の進行について説明していきます。まず初期症状として、抜け毛の増加や分け目の拡大などが見られます。ただしこれらの症状は目立ちにくいためFAGAだと気づかないまま放置してしまうケースも少なくありません。

そこから進行すると髪質が細く柔らかくなったり、抜け毛が増加したりすることで髪全体が薄くなったように感じます。そして、さらに症状が進むと頭頂部からの脱毛が広がっていき、地肌の露出が顕著になります。

また、AGAの場合は男性ホルモンの分泌が増える20代~30代の発症が多いのに対して、FAGAは40代~50代頃、壮年期の発症が多く報告されていることも特徴です。これは女性ホルモンの分泌が減少することで体内の男性ホルモンが相対的に増加することが大きく影響していると言われています。

進行のパターンについて

FAGAはその症状の出方によって「ルードウィッグ型」、「ハミルトン型」、「クリスマスツリー型」という代表的な3つのパターンに分けられます。

ルードウィッグ型は頭頂部から後頭部にかけて徐々に薄くなっていくパターンです。FAGAでは特に出現頻度が高く、もっとも一般的な症状パターンとして知られています。

次にハミルトン型ですが、これは額の生え際から剃りこみを入れるように薄毛が進行していくことが特徴です。AGAと似た症状パターンで、この名称はAGAの進行パターンを分類化したアメリカの医師ハミルトン氏の名前が由来となっています。

そして最後のクリスマスツリー型は前髪の生え際から頭頂部にかけて薄毛が進行していくパターンです。このとき前側は広く、頭頂部に近づくにつれて狭い形の薄毛になるため、頭皮部分がクリスマスツリー状に露出します。この型は出現頻度は低いものの生え際から薄毛が進行するため初期でも症状が目立ちやすいことが特徴としてあげられます。

FAGAの原因について

原因①ホルモンバランスの変化

FAGAの原因としてまず挙げられるものがホルモンバランスです。

上でも少し述べましたが、まずFAGAの発症メカニズムには男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の働きが大きく影響していると言われています。DHTはテストステロンという男性ホルモンが5αリダクターゼという還元酵素と結合することで、生まれるホルモンです。

それが毛根にある毛乳頭のホルモン受容体と結合することで髪の成長を抑制します。そうなると本来であれば2~6年かけて成長する毛髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまうのです。

女性なのに男性ホルモンが原因となるのはおかしいと感じるかもしれません。しかし、女性であっても一定量の男性ホルモンは分泌されています。もちろん男性より分泌量は少なく、通常は女性ホルモンがその働きを抑制します。ですが、ストレスや加齢などでホルモンのバランスが崩れると男性ホルモンが相対的に増加してしまい、FAGAを発症してしまうのです。

また、女性ホルモンには抜け毛を抑えたり、髪の成長を促したりする作用があります。そのため、女性ホルモンが減少することでそれらの働きが弱まることも薄毛進行の原因になると言えるでしょう。

原因②栄養不足

髪の成長にはアミノ酸や各種のビタミンなど様々な栄養素が必要です。無理なダイエットや食事制限によって髪に十分な栄養が届かない場合、正常な生え変わりのサイクルを維持することができずに薄毛へと繋がる可能性があります。

また、血行不良も髪の栄養不足を招く要素の1つです。頭皮にある毛細血管から毛根を通して栄養は運ばれます。そのため血流が滞ると、たとえ食事をしっかり摂っていたとしても、髪に十分な栄養が行き渡りません。

このことから、血行不良を引き起こす、ストレスや喫煙、睡眠不足など生活習慣の乱れも薄毛の間接的な原因と言えるでしょう。

原因③加齢

加齢もFAGAを引き起こす原因です。一般的に女性は閉経すると女性ホルモンの分泌が減少します。そのため、更年期をすぎるとホルモンバランスが崩れてFAGAを発症してしまうケースが考えられるのです。

また、年を重ねるにつれて女性の髪は細く柔らかく軟毛化していく傾向があります。それによって頭皮が露出しやすくなることも薄毛が加齢によって進行しやすくなると言われる理由の1つです。

女性の薄毛にも専門の治療がある

①薬剤による治療(内服薬・外用薬)

FAGA治療の中でも薬剤による治療はスタンダードなものとして知られています。大別して内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)の2種類があり、前者はパントガールやスピロノラクトン、後者はミノキシジルが一般的です。ミノキシジルはタブレット型の飲み薬で処方されるケースもあります。

それぞれの薬の特徴ですが、まずパントガールは髪の成長に必要な栄養を補給するための薬剤です。ドイツの製薬会社が開発し、女性の薄毛治療に効果がある数少ない治療薬の1つとして認められています。サプリメントに近い成分でできており、大きな副作用が報告されていない安全性の高さも魅力です。

続いてスピロノラクトンですが、これはDHTの働きを抑制する効果を持つ薬です。FAGAの進行に大きな影響を与えるDHTに直接作用する点がメリットと言えるでしょう。ただし、ホルモンに影響を与えること、もともと利尿剤として用いられていた背景から、生理不順や頻尿といった副作用が表れるリスクがあります。

そして、AGAの治療にも用いられるため、知名度の高い薬剤がミノキシジルです。血管を広げることで頭皮の血行を促進し、毛根が円滑に栄養補給できるようにします。もともとは高血圧の治療薬として扱われていました。効果は大きいのですが動悸やめまい、かゆみなどの副作用も報告されているので、医師の管理のもとで服用しましょう。

スピロノラクトンが症状を食い止める薬だとすれば、ミノキシジルは発毛を促進する薬だと言えるでしょう。そのため、相乗効果を狙って同時に処方されることもあります。

②光治療・LED治療

これはLEDを頭皮に照射し、毛根の細胞を活性化させて発毛を促す治療です。頭皮の奥まで届かせるために波長の長い色である赤色のLEDが用いられます。

「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017 年版」(日本皮膚科学会作成)において上から2番目、推奨度Bの評価を得ており、男女の薄毛治療で効果を認められる数少ない治療法の1つです。

また、目立った副作用は報告されておらず、アレルギーなどで薬剤治療ができない場合でも治療可能な安全性の高さは大きな魅力と言えるでしょう。その代わり、短期間で劇的な効果を得られるわけではないため、継続的な照射を続ける必要があります。

③メソセラピー

メソセラピーとは発毛に必要な栄養素や成長因子といった有効成分を配合した薬剤を頭皮に直接注入する治療方法です。薬剤による治療と同時に行う場合もあります。

代表的な成分としては細胞増殖を促進する「PDGF-a/b」やコラーゲン合成を促進する「TGF-β」などが挙げられますが、明確な定義のある治療ではないため、用いる薬剤はクリニック毎にその配合が異なります。

そのためメソセラピーを受ける際は、とくに実績のあるクリニックを選ぶことが重要だと言えるでしょう。

リアス銀座クリニックは女性の薄毛専門のクリニック!丁寧にサポート致します

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もし薄毛についてお悩みの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

今回は「FAGA」と「FPHL」について詳しく解説してきました。両者がどういうもので、どんな違いがあるかなどを理解して頂けたかと思います。

文中でも解説しましたが、とくに女性の薄毛に関してはその原因や症状も多様で、その人にあった治療を受けることが大切です。

そのため薄毛かなと不安になったときは、できれば薄毛治療専門のクリニックで医師に相談してみましょう。早期に治療することで薄毛が改善できる可能性も高まります。

監修医師リアスクリニック医師団
患者様の共通する悩みは、「生やしたい」「薄毛を改善したい」ということ。この悩みを改善し発毛を実現するのが医療機関の使命だと思っております。そして、治療を終えた後、すべての患者様が笑顔と自信を持って帰られることが当院のあるべき姿です。この想いのもと日々診療を行っております。

【所属学会】
日本皮膚科学会
日本美容皮膚科学会
日本形成外科学会
日本美容外科学会
日本アンチエイジング学会
日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会

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